天下り golden parachute 2003 10 1
天下りというと、官僚のことを連想しますが、
実は、民間企業にもありました。
たとえば、新入社員が100名いたとします。
しかし、いくら、大企業でも、社長は、1人です。
役員も20名ぐらいでしょう。
そうすると、残り79名は、社長にも役員にもなれません。
しかも、残り79名を全員、部長にするほど、ポストはありません。
ポストというものは、上に行けば行くほど、少なくなります。
そこで、残り79名をどうしたのか。
子会社を作って、そこに、役員なり、部長として送り込んだのです。
こうして、みんなから文句のでない人事システムを作ったのです。
ところが、世の中、不景気になり、
必要のない子会社を作って維持している余裕はなくなりました。
また、連結決算の導入によって、このようなことは、できなくなりました。
昔は、単体の決算だけでよかったのです。
今では、投資家は、連結決算を重視しています。
ところで、民間企業がやめてしまった天下りを、官僚は今でもやっています。
なにしろ、監督する人がいなくて、税金を使いたい放題ですから、
公社公団、特殊法人、ファミリー企業と、税金を湯水のごとく使っています。
これで、税金が足りなくなれば増税すればよいと考えています。
民間企業では、株主が企業を監督しています。
しかし、政府の場合は、監督者がいません。
本来は、政治家が官僚を監督すべきですが、
今では、政治家は、官僚に媚びを売るのに忙しく、そんなことはできません。
昔からなのですが、
大臣就任あいさつを官僚に作ってもらい、
大臣談話やコメントまで官僚に作ってもらい、
道路や建物の完成式典に呼ばれた時のあいさつ文も官僚に作ってもらい、
国会の答弁まで官僚に作ってもらい、
こういう状態では、政治家は官僚に媚びを売るしかないのです。
官僚は、政治家のことをバカだと思っていますが、
そんな政治家を選んでいる有権者もバカだと思っています。
そういうわけで、政治家には官僚の監督はできません。
民間の有識者が、官僚監視委員会を作り、官僚を任免すべきです。